物凄い、
悪天候だった土曜日。
放課後デイから帰宅する小さい家人を、迎えに行こうと玄関のドアを開けようとすると、久し振りにドアが開かない位の雨風。
台風並の春の嵐、然し小さい家人はもう直ぐ帰宅。
意を決して一階に降りると、そこら中の雨樋や排水溝から雨水が噴き出してる。
然も、目の前の通りが軽く冠水。
歩行帯を隔てる車止めは水に沈み、通ろうとしたバイクはUターン。
大体、アタシの踝は水没して居た。
我が家のマンション、と云うか我が家周辺は、昔海の目の前だったので、建物は嵩上げして建てられてる。
建物に入って待つ事、十分。
冠水が引いた頃に、小さい家人を乗せた車が到着。
とは云えど、雨は降り止まない。
小さい家人を急いで車から降ろして、一瞬考える。
この人、車に乗ると靴を脱ぐんだよな…
と下を向くと、矢張り靴を脱いでた!
靴下はずぶ濡れだが、また濡れるし良いやと靴を履かせて、車を見送った。
そう云やこの人、雨も大好き。
と隙を突いて、建物の外に猛ダッシュし雨と戯れて居る、小さい家人。
「おまいさんは、ヴィジュアル系か!!」
と云ったか如何かは内緒だが、ずぶ濡れ犯を確保して、何とか自宅に連行。
良く、小さい家人が『発達障害』で有ると伝えると「大変でしょう?」と云われる。
確かに大変かも知れない。
大きい人は、彼の感性や波長に合わせるのは、大変だと思う。
個人的な意見だが、逆に相手に合わせた方が楽で有る。
探究心が強いアタシからすると、彼が普段何を考えて、何を感じてるかを考えるのが、とても楽しい。
其れに、時間は掛かるが積み重ねれば、字も書けるし、此方の話を聞いてくれる。
確かに嵐の日は楽しい。
若い時分、バイト帰りに台風直撃に遭遇して、自転車に乗りながらとんでもない遊びをした。
確かにした。
うん、血は濃い…(遠い目)
この嵐をやり過ごせば、少しずつ春の気配。
今日は本当に、外套は要らない。
明日の此処界隈、夏の陽気らしい。
服選びに悩まなくて済むが、例年以上の花粉症が悩ましい…
アレルギー薬は飲んで居るが、夕方前にはキャパオーバーだ。
其れに、胃腸の塩梅も怪しい。
そろそろ、苦手なヨーグルトの出番だな。
小さい家人の学校近くの桜が、綻び始めた。
もう少し我慢すれば、大好きな夏が来る。