絶体絶命な朝、
朝っぱらから大きな家人達の罵詈雑言は慣れた、とは云い難い月曜日。
何とか様々を終わらせて、駅を目指しつつイヤホンを耳に捩じ込み、WALKMANをポチッとな。
あれ、電源が入らない。
ポチポチっとな、あれアレ、起動しませんよ?
出掛ける迄充電してたから、バッテリー切れでは確実に無い。
シンクロ率はいつでも100%WALKMANにはATフィールド出さないのに…
あの主人公張りに叫びたいのを堪えつつ、歩きながらGoogle先生に訊ねると、背面のリセットボタンを先の尖ったモノで押しなさいませ、とな。
待て、そんなモノ有ったかな。
歩きながら鞄をガサゴソと探ったが、それらしいモノは、出て来ない。
鞄に目をやって、ふと気付く。
此れ、ピンバッジじゃ?
此れさ、尖ってない??
電車に乗って鞄から取り外し、本来の目的じゃない使い方をしたら、WALKMAN再起動。
流れて来たのは、怒髪天の『絶体絶命』カバーではなく『スキモノマニア』
危うくシンクロ率400%になって溶けてしまいそうな位、気分が落ち着いた。
大丈夫、多分大丈夫。
とは云え仕事中、ミスってた。
修正されてるのを、気付かない振りした…
作業が終わってからリーダーに「何か有った?」と訊かれたが愚痴る訳にも行かず、寝不足だと誤魔化すのは四十一歳児だから出来るのだ。
ピンチはチャンスと云うけれど、中々捕まえられない。
でも絶体絶命では無いから、明日はもう少し気張ってみようかな。
何とかなる、んじゃなくて、何とかするさ。